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【数字の8】今の中国人は数字の「8」を本当にラッキーナンバーと思っているか?
よく中国人は数字の8が好き!と言われていますが、本当なのか?
「日本人はラッキー7が好きだから、数字の7が好きだよ」と言われたら、「そんなの人によるでしょ!(好きな人もいるけど、気にしている人のほうが少ないのでは・・)」となります。
日本では、数字の八は「末広がり」で縁起が良いともいわれます。
では、中国人が数字の8が縁起が良くて好きと言われている理由と、現在の中国の若者の考え方を見てみましょう。
中国人が好きな数字が8と言われる実例
2008年8月8日8時8分
縁起が良い数字であるため、2008年に行われた北京オリンピックの開会式は、
2008年8月8日午後8時8分8秒(CST)から北京の北京国家体育場(通称:「鳥の巣」)で行われました。
8(八)という数字の中国語の発音は「bā」ですが、財を成すという意味の「发財」の「发」の発音「fā」似ていることが、中国人が8という数字を縁起が良いものと感じる理由と言われています。
しかし、似ているようで似ていませんね。
実は、これは広東語の「八」の発音が起源と言われています。広東語の発音と、中国語の普通語の発音は相当違いますね。
お笑い芸人の「中川家 礼二さん」が、中国語モノマネをすることがよくありますが、あれは中国語の普通語ではなく、広東語を真似していると言われています。
おそらく年代的に、礼二さんの子どもの頃に、ジャッキーチェンやブルースリーなどのアクション香港映画が日本で流行ったことがあり、礼二さんはその影響を受けているのではないかと個人的には推測しています。
以下は、YOUTUBERの中国人が、「中川家 礼二さん」の広東語モノマネを聞いている反応です。
礼二さんは、おそらくブルースリーやジャッキーチェンなどの映画などのセリフをなんとなく暗記してデタラメに誇張して話しています。
そのため、ネイティブの方もさすがに聞き取れないようですね。
シンガポールの三大高層ビルは280m
シンガポールには、華僑の人が多く住み、英語だけでなく中国語を話す方も多くいます。
私も1度だけバックパッカーで、シンガポールへ旅行したことがあります。
安宿に泊まり、そこに泊まっている人と会話することが楽しかったです。
英語だけでなく中国語や、その他の言語など2~3ヵ国語話せる人を多く目の当たりにしました。
複数の言語を話せることが当たり前の世界を見たことで、言語の勉強をもっと頑張りたいと思うようになりました。
ところで、シンガポールが好景気だった1990年前後に、建設ラッシュが起こり、みんなが高さNo.1を目指しました。
しかし、政府が調整し、飛行機の飛ぶ高度を考慮しつつ、建物の高さの制限を280mとしました。
これは「èr shí bā」と発音され「容易に繁栄する」という意味につながる発音のため、中国系のビジネスマンが喜ぶ数字でもありました。
こちらのウィキペデアでも確認できますが、シンガポールにある3つの高い建物(OUBセンター、UOBプラザ、リパブリックプラザ)は、確かにすべて高さが280mです。
携帯番号も8が入れば高値で売れる?
携帯電話の番号も8がつく番号はかなりの高値で取引されます。
大金持ちの携帯電話番号は8がたくさん並んでいたりします。
実際に報道されたものでは、「19999999999(中国語の語呂合わせで1は『要(yao)』、9は『久(jiu)』で「長ーく長ーく長ーく続きたい」という意味)」という番号です。なんと558万元(約9000万円)!
さらに「18888888888(8は『発(fa)』で「たくさん稼ぎたい」という意味)」は1億2000万元(約19億円)という高額の値段がついたとのことです。
※88の雑学
日本では88歳のお祝いを「米寿(べいじゅ)」と言いますね。
これは漢字の八十八を縦に組み合わせると「米」に見えることからきています。
八
十
八
一番上の”八”を上下ひっくり返すと、「米」に見えてきますね。
北川景子さん主演ドラマ『家売るオンナ』を通して見える現代の中国の若者たち
上記は、北川景子さん主演の日本テレビのドラマ『家売るオンナ』の一場面です。
中国人が8という数字が好きであるということをドラマの中で面白く表現しています。
マンションを売る役柄の日本人の名前が「八戸」、そして、高層マンションの最上階よりも、808号室という”8”のついた部屋番号を選択し、すぐに部屋の購入を契約するという話になっています。
日本で例えるならば、「ラッキー7」が日本では良い数字のように言われますが、マンションの部屋番号が”777”という数字があったら、即売する?のと同じと考えれば納得できますね。
実際には、7階に77個も部屋がないと思うので、777という部屋番号は滅多にないと思いますが・・・。
8(八)という数字の中国語の発音は「bā」ですが、財を成すという意味の「发财」の「发」の発音「fā」似ているといわれているから、中国人は8が好き!と、このドラマでも取りあげています。(北川景子さんが、役柄で説明しています)
では、この動画を見た中国の若者のコメントを読むことで、現代の中国語の若者の様子を見てみましょう。
0分43秒(八戸さんが電話で話している中国語に対してのコメント)
这口音真的忍不住啊・・・・
「このアクセントは我慢できねえ!(日本人俳優の中国語発音が悪く我慢できないと言っていますね。やはり中国語の発音は難しい…)」
0分43秒
这个对对对有灵性
「これ本当に能力あるね(指導がしっかりしているね)」
0分49秒
这口音在国内算不错了,哈哈哈
「このアクセントは、国内ではマシなほうじゃないか。(笑)」
0分53秒
还可以,起码流利
「まあまあだね。ぎりぎり(最低限)流ちょうって言っていいんじゃないか」
このあたりのコメントは、日本人俳優が中国語を話しているため、その発音に対する厳しいコメントですね!
この上面に書きこみされているコメント!
我们这边都要7楼,因为七上八下233333
「俺たちが住んでいるところでは7階が人気だぞ!だって、7は上に上がるけど、8は下がるだろ!(笑)」
上記に出てくる233333は 「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」 とか(笑) の意味です。
また、”七上八下(qī shàng bā xià)” は「十五个吊桶打水,七上八下」という成語(中国語の四字熟語のようなもの)の一部です。
直訳すると、「(井戸から)15個のバケツで水を汲むと、7個が上に上がるが、8個が下に下がる」という意味です。
意味は、「ドキドキする」、「気持ちが落ち着かない」、「不安」といった心情を表す表現です。
この成語を使って表現しているのです。
さらに、この成語を利用して、一生に一度の買い物である家の購入のときに、この成語をもじって
”七上八下买七不买八啊” という表現を使います。
意味は「(運勢が)上に向かう7階のほうが、8階よりも人気である」という言い方をしたりします。
つまり、「8はお金が貯まるという人気の数字だけど、高額すぎて自分たちには購入できない。」嫉妬をするんだよなぁー。
”七上八下买七不买八啊” 「運勢が上に向かう7のほうが、下に向かう8よりももっといいだろ!だから7を買うけど、8は買わないぞ!」という表現(”七上八下”という成語に絡めて)を使って、「自分たちは満足して7を買っているんだーー!」と言い聞かせているのです。
そういう『ツッコミ』ととらえると日本語的には理解しやすいですね。
さらに例を使って、日本語的に意訳するなら、
Bさん:「(心の中で…八階は金額が高くて自分は購入できなから羨ましいと思いつつ)ラッキー7の7階のほうが良いじゃん!」
というような『ツッコミ』をしているということです。
日本にも数字の迷信があるように、中国にも語呂合わせを使って、人気の数字がありますが、それを信じるか信じないかはあなた次第!
あくまでも、数字を言葉に照らし合わせることで、言葉を楽しんでいるととらえると面白いですよね。
日本でも中国でも、数字を語呂合わせすることで、縁起を担いだりするが、若者は気にしないということですね。
私は神社へ行くと「15円」をお賽銭としていれて、「十分(10円)、ご縁(5円)かありますように・・・」などと願掛けをしていたこともありました(笑)
中国語では数字を使ってネット上で会話したり、ネット上への書き込みがたくさんされているので、興味のある方は以下の記事も参考にご覧ください。
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