「英検受験料引き下げを」高校生のネット署名が話題に!
大学入試にも一部利用されている実用英語技能検定(以下、英検)の受験料がここ数年で急速に値上がりしています。
大学入試では、例えば早稲田大学が「英検2級」以上に合格している人を対象とした枠を設けたり、多くの大学で利用されています。
そんな中、東京都内の高校生がネットで署名運動!
「経済的な格差が学びの格差につながってはいけない」と賛同を募っています。
最近、高校生はすごいなと思います。英検受験料値上げ抗議。行動力、発信力はとても頼もしい。英検1級が1万2600円、準1級が1万700円、2級が9700円、準2級が9200円。いずれも2300円の値上げ。これ、高すぎます。大学入試で使うのに。 pic.twitter.com/26Q9hi7y3p
— 小林哲夫 (@vys03470) November 19, 2021
高校3年生の学習レベルである英検2級は、
20年度⇒21年度において、7,400円 ⇒ 9,700円 に値上げ!
準2級は、6,900円 ⇒ 9,200円に上昇しました。
高校生が大学受験の大学入学共通テスト(平成時代は「センター試験」)において、外国語を英語で受験する生徒は98.8%。ほとんどの高校生が英語を主に勉強している中、学びの格差をなくしてほしいという高校生の想いが広がっています。
Twitterに抗議投稿されると、瞬く間に拡散・賛同を得て、新聞の1面でも取り上げられるまでになりました。
オンライン署名募集サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」において、抗議の署名を集めるキャンペーンが行われています。
署名は2021年11月24日午前0時現在で30,266人に達しています。
ここでは、英検の受験料を別の視点から確認してみます。
このブログは「中国語学習ブログ」なので、中国語を含めた別の語学検定の受験料と比較検証をしてみます。
語学検定の受験料
英検・中検・ハングル検定の3つの言語を比較してみると、受験料の差がはっきりします。
つまり、
英検>中検>ハングル検定
の順番となり、「英検」の受験料がとても高くなっているのが分かります。
ここで、ドイツ語やフランス語などの検定試験の受験料も比較対象してみましょう。
こうやってみると、英検もドイツ語やフランス語などの受験料に近いことがわかります。
しかし、ドイツ語やフランス語は、他の言語と比較して日本国内における学習者数が少ないため比較的受験料が高くなるのは必然です。
学生が多く受験する英検は、中学校や高校においても受験を勧めている学校は多くあるため、高校生がTwitterにあげた抗議がこれだけ多く拡散し、問題提起として受け止められても仕方ありません。
なお、語学検定の受験料を表にしてまとめると次のようになります。
中国語関連試験の受験料
中国語関連ブログなので、「中国語検定」と「HSK(汉语水平考试)」の2種類の受験料をまとめておきましょう。
級 | 受験料(税込) |
---|---|
準4級 | 3,500円 |
4級 | 4,800円 |
3級 | 5,800円 |
2級 | 7,800円 |
準1級 | 9,800円 |
1級 | 11,800円 |
HSK:2023年5月試験分より値上げされた受験料を記載。(表内の※印カッコ内は、2023年4月までの受験料を表示)
級 | 受験料(税込) |
---|---|
1級 | 3,850円(※3,740円) |
2級 | 5,600円(※4,950円) |
3級 | 6,600円(※6,160円) |
4級 | 7,920円(※7,370円) |
5級 | 9,900円(※8,580円) |
6級 | 11,550円(※9,790円) |
中国語検定の受験料も2021年6月に改訂され、値上がりしました。
また、HSKについては、2023年5月試験分より受験料が値上げされています。(上記の表※印は、2023年4月までの受験料)
語学検定は、試験会場や人件費など、高額の費用がかかることは事実です。
しかも、コロナ禍の中、その対応も必要になっている昨今の事情も要因の一つかもしれません。
さらに、パソコンを利用したインターネット試験が普及しており、紙の試験がインターネット試験に移行していくことも十分に考えられます。
それでも、一人の語学学習者として、語学検定というのは語学力を上げたり、学習のモチベーションを保つための重要な試験であるので、多くの方が満足のいく試験であってほしいと願います。
中国語検定4級の過去問を徹底解説!
中国語検定受験者は過去問をチェックして得点力アップ!
随時更新中です!