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中国でクリスマスイブにりんごを贈るのはなぜか?

クリスマスと言えば、キラキラと輝くイルミネーション、雪景色、そしてもちろんプレゼント交換。しかし、中国ではなんと、クリスマスに”りんご(林檎)”を贈るというユニークな習慣が広まっています。今回は、なぜ中国ではりんごが贈られるのか、そしてこの習慣が広まった理由に迫ってみましょう。

なぜ中国ではクリスマスに”りんご”が贈られるのか?


 

”りんご”が贈られる理由

・「りんご(苹果 – píngguǒ)」の発音が、「平安果(píng ān guǒ)」「平安夜(píng’ān yè:ピンアンイェ)」と似ている
・りんごの赤色が縁起がよい

平安夜(クリスマスイブ)に贈る苹果(りんご)は平安果?

中国語でクリスマスは”圣诞节(shèngdàn jié:シャンダンジェ)”といい、クリスマス・イブは”平安夜(píng’ān yè:ピンアンイェ)”と言います。

”平安夜”は、日本語の漢字の意味と同じく、「平和な夜」という意味があり、「平和な一年を送れますように」という意味を込めて”平安果(píng’ān guǒ/ピン アン グゥヲ)”という平和の果物であるりんごを贈ったり食べたりします。果物のりんごを中国語では、”苹果(píng guǒ/ピン グゥヲ)”と言います。

つまり、言葉遊びの要素が強いのですが、3つの言葉を並べて比べて見ましょう。

中国語ピンイン日本語訳発音
平安píng’ān yè
ピンアンイェ
クリスマス・イブ

平安píng’ān guǒ
ピン アン グゥヲ
平和の果物

píng guǒ
ピン グゥヲ
りんご

発音の語呂合わせが理由の一つなのですね
日本でも、ゲンを担いで”受験に勝つ”という意味で「カツ」や「カツ丼」を食べたりする場合があります。また、お正月のおせち料理で「黒豆(くろまめ)」が入っているのは、「まめに働けるように」「日に焼けて黒くなるまで元気に働けるように」という意味があり、これらも語呂あわせですね。
おせち料理の「伊達まき」は、形が巻物に似ていることから知恵が増して賢くなるという意味。さらに、昆布は、「よろこぶ」の語呂合わせでおせちの定番、それに昆布は繁殖力が強く子孫繁栄にもつながるとされていますね。確かに日本文化の中にも語呂あわせが入っていますね。

平安夜(クリスマスイブ)に苹果(りんご)を贈り「平和な一年を送れますように」と願うというのはロマンチックですね。日本にいても中国の方と接する機会があれば、クリスマスイブが近くなったら、まん丸の赤いリンゴをプレゼントすると、日本人がこの風習を知っていることでビックリされるかもしれませんよ。

中国人にとって赤色は大切!

赤(紅)色は中国文化において重要な意味を持ち、幸福、成功、繁栄、革命を象徴する色とされています。赤は結婚や祝祭の際に特に重要で、春節や元旦などの祝日には赤い飾りや装飾が一般的で、結婚式では赤色の服を着ることも多いです。さらに、赤は成功や順調、人気を表す単語にも使用され、企業や儀式においても赤い飾りが用いられます。中国の国旗では革命の意味で赤色が使われています。

赤色を中国語では”红色”と書きます。この”红”はめでたい物や、良い意味の単語に使われることも多いので、いくつか書き出してみましょう。

中国語日本語の意味

hóngbāo
お年玉(お祝いのお金を入れた封筒)

hónglì
利益(経済的な利益)

hónghuo
盛んである、にぎやかである
光满面
hóng guāng mǎn miàn
【成語】顔色がよく生き生きとしている、健康で血色がよい
五星
wǔxīng hóngqí
中国の国旗

りんごは形が円く、赤い色が縁起を招くとされ、結婚式や新年などのお祝い事にも欠かせない存在です。そのため、クリスマスイブにもこの縁起の良い食べ物を贈ることで、幸福や繁栄を願う意味が込められています。

中国でクリスマスイブにリンゴを贈る習慣はいつ頃から始まった?

中国でクリスマスイブにリンゴを贈る習慣が、いつ頃から始まったのかの正確な年度などは不明です。しかし、2010年代初頭の中国のニュースで「平安夜新潮流 苹果变成平安果(クリスマス・イブの新トレンド:リンゴが平和を願う果物になる)」という話題が放送されています。

さらに、中国の30代の方に聞くと、子どもの頃(1990年代や2000年代)は、クリスマスを祝う習慣もなかったと言っているので、2010年代くらいから次第に広まっていったようです。

2010年代初頭に放送された中国のニュースを確認してみましょう。

中国でのSNSでの状況は?

中国では西洋文化が取り入れられる一方で、それをアレンジして中国独自のスタイルに変化することがよくあります。りんごのクリスマスイブのプレゼントも、伝統的な中国の要素と西洋の祝祭が融合した結果と言えます。

さらに、ソーシャルメディアやインターネットの普及がこの習慣の広まりに一役買っています。りんごを贈る習慣が個性的で面白いと広まり、SNS上で共有されることで、若い世代を中心に広がりました。

中国版X(旧Twitter)である微博などの投稿を確認しながら、中国のクリスマスイブの状況を確認してみます。

こちらの投稿を日本語訳とともに書き出してみます。

今年的圣诞🎄氛围比往年要浓很多,很多咖啡店的圣诞装潢都好有感觉,各种圣诞甜品和周边也层出不穷。高中时代,大家平安夜互送苹果🍎总有那么几天苹果多得吃不完。上大学后,每年圣诞和舍友找一家有格调的餐厅或是一家小酒馆小资一番,喝完酒后热乎乎的脸颊迎上寒风,那才是冬天的感觉啊。
(日本語訳)
今年のクリスマス🎄の雰囲気は例年よりずっと強く、喫茶店もクリスマスの飾り付けが多く、クリスマス用のデザートや周辺機器もいろいろ出てきていますね。 私が高校生の頃は、クリスマスイブにリンゴをプレゼントし合っていました🍎 いつも食べきれないほどのリンゴがありました。 大学に進学してからは、毎年クリスマスに同居人とおしゃれなレストランや小さなパブを探して時間を過ごし、ワインを飲んだ後、冷たい風に頬を熱くするのが冬の風物詩だ。

学生の頃はクリスマスイブに一喜一憂し、プレゼントを交換し合いますが、大人になって仕事を始めるようになると、過ごし方も少しずつ変わってくるのは、どの国も同じですね。

如果 你在平安夜没收到苹果 圣诞节没收到礼物 请不要伤心也不要难过 接下来还有元旦 还有春节 还有情人节 慢慢的你就会习惯了
(日本語訳)
クリスマス・イブにリンゴをもらえなかったり、クリスマスにプレゼントをもらえなかったとしても、悲しんだり動揺したりする必要はないよ。その後、元旦、春節、バレンタインデーが来るから、徐々に慣れるよ。

クリスマスやクリスマスイブの過ごし方やプレゼントするものは、国によって異なるので面白いですね。日本ではクリスマスの時期にリンゴを買うのは比較的簡単にできることなので、ぜひリンゴを買って食べてみてください。

ABOUT ME
minhe
30代後半の2008年、1週間の一人旅で初めて台湾へ行く。会う人みんな親切、かつ、この年に北京オリンピックがあったこともあり、中国語を勉強することを決意。仕事で使う機会なし、あくまでも趣味。2010年に中国語検定3級合格。その後、台湾の友人もたくさんできてSNSで交流しながら、あまり勉強せず。2018年くらいから、中国語学習を再開。2019年にHSK5級に合格。2023年3月に中国語検定2級に合格。今後は、HSK6級の合格を目指しつつ、中国語勉強関連のニュースを発信します。
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