本/参考書

【20ヶ国語ペラペラ 私の外国語学習法】種田輝豊

語学学習をしていて、今までたくさんの問題集や参考書、単語集などを買ってきました。たまには違った目線の本がないかと探していて「外国語学習法」についての本を読んでみたところ、今までの学習法や、語学学習に対する気持ちの持ち方などを考え直すきっかけになった面白い本に出会ったので紹介します。

外国語学習者のやる気をを引き起こさせてくれる本ですね。
50年以上前に発刊された本にも関わらず、2022年に文庫化されて再出版されるには理由があるはず!一人の語学学習者として読んでいてワクワクしました!

 

まずは、この本を読んだ方の感想をリサーチしました。たくさんの感想が上がっている中で、この本を表現しているフレーズをいくつか紹介します!

「20ヶ国語ペラペラ 私の外国語学習法」とは?

内容詳細
タイトル20ヶ国語ペラペラ 私の外国語学習法
価格880円(税込) ※kindle電子書籍版:770円
ページ数 270ページ(108mm x 120mm)厚さ15㎜
音声無し
文字色白黒
難易度易しい(語学学習者の体験記)
評価アマゾンのカスタマーレビュー/☆5段階中4.4(2023.8.11)

※上記のAmazonのページで「試し読み」することができます。本の中身を見てみたい人は必見!

「20ヶ国語ペラペラ 私の外国語学習法」の内容

「中国語大陸大全」の目次

Ⅰ わたしの語学人生
 ある朝、ホテルのロビーで/幼い日のとまどい/さいはての地の中学生/花ひらく英語の自信/…

Ⅱ 20ヶ国語上達の記録
 フランス語/スウェーデン語/フィンランド語/ドイツ語/ロシア語/オランダ語/中国語/イタリア語/…

Ⅲ ポリグロットのすすめ
 ポリグロットの時代来たる/ポリグロットになることは至難か/ポリグロットへの道をはばむ条件/英語オンリーから多国語へ

Ⅳ 体験的速習術29項
 どんなことばも、まず「入門書」から/初歩の時代には、初歩の辞書を/はじめての単語を絶対に忘れない方法/最初の千五百語の暗記はていねいに/すぐに役立つ五百の例文丸暗記/ブロークンは敵/単語集より自製のメモで/会話の第一歩は「ひとりごと」/…

レビューの口コミが凄い!

★★★★★生涯の友に出会えた気分

これほどの名著を最近まで知らなかったことが悔やまれる。あとがきを書いておられる黒田龍之助氏は、この本が高校時代の愛読書だったそうだ。私は黒田氏と年齢もそんなに違わないのに、この本の存在を知らなかった。高校時代にこの本を読んでいれば、もっと違う人生になっていた・・・かもしれないと、思わせてくれる本。
戦後間もない時期に、しかも(失礼ながら)田舎の学校に通っていた生徒が、どんな経緯で20ヶ国後をマスターする人生を送ることになったのかを、ものすごく面白く読ませてもらった。

例文暗記勉強法は、間違っていなかったのだなと確認できた。なぜ、単語集は頭に入らないのかということも。
外国語習得について、いちばん役に立ったアドバイスは、「読解力と作文力の間の実力差をできるだけなくすこと」だった。読み・書き・話し・聞きのバランスを保つこと。
これは、本当にそうだなと思う。私は十代の頃、「本(原書)が読みたいだけだから、別に話せなくてもいいや。」と本気で考えていた。今思い出すと顔から火が出る恥ずかしさである。
英語のことについては、数多くの本が出ているが、日本でのいわゆるメジャー言語以外の言葉について書かれた第Ⅱ章の「20ヶ国語上達の記録」が興味深かった。日本ではなぜ、多言語を話すことがあまり良く思われないのかも、なんとなくわかった。

私は、多くの人がそうであるように、大学ではフランス語を学んだ(ドイツ語の人も多いだろう)。
転機は、15年ほど前に訪れた。転職した職場に、日系ブラジル人がいたのである。ブラジル人とコミュニケーションを取るために、ポルトガル語を勉強した。その時に(今考えるとこの本によればフランス語と同じ系統のロマンス語であったからだが)意外にも勉強しやすいなと感じた。
その時は、眼鏡屋さんに付き添って通訳してあげたりしたものの、結局「ブロークン」に終わった。その時の交流により、ブラジルでは第二外国語で英語かスペイン語を選ぶことを知った。そして、スペイン語が非常にポルトガル語に似ているということも。
1年半ほど前からロシア語を勉強しているが、この本を読んでから、スペイン語もちゃんと勉強しようという意欲が湧いた。今度は「悪達者」にならないように頑張るつもりである。
外国語を勉強する楽しみは果てしがない。これから先の人生も、ワクワクに満ちている。

★★★★★外国語オタクのバイブル!

「黒田龍之介氏も読んでいたとは!」と、一瞬、驚きましたが、まあその本人が「あとがき」を書くぐらいに外国語(学習)オタクの人たちを刺激した本なのだと、納得しました。文学・語学の世界には、たくさんの言語習得を目指す人と、一つの言語を深く突き詰めて研究する人、の二通りがあることを世間の皆さんには理解していただきたいです。が、この本は、まさにその前者の人たちにとっての「バイブル」であることが、ページをめくるたびに納得できると思います。

★★★★★ 多言語話者は実在する

本書に出会い、本物の多言語話者という方々が存在するのだということがわかりました。多少なりとも、外国語に取り組んだ経験のある方が読めば、この著者の方は本物だとわかるでしょう。
勉学や語学に王道なしと言いますが、本書も例外でなく、結局は情熱、思いの強さ。これらがエンジンとなり、地味な基礎の反復に取り組むのです。
私は心が折れかけていました。憧れの言語が複数あっても身に着けるのは無理だと。しかし、それをやってのける人が実在する。それがわかっただけでも、私にとっては本書を読んだかいがあった。また、著者の方の学生時代の思い出やエピソードも楽しめました。反復(本書では漆塗りと表現されています。面白いですね。)に時間をかける!多言語話者を目指します!

★★★★★表面的な暗記に終始するのではなく、意味を認識しつつ、しつこいくらいの音読が上達の鍵であることを確信。

昔々、私の場合、中学に入ってから、英語という授業が初めて始まりました。他の科目は、小学校からの連続線上にあり、成績にはすでに差がついている。英語は、いま、みんなおんなじスタートラインに立っている。よし、それじゃ、これからその初めての英語を一生懸命頑張って、1番になってやろう!そんな思いで毎日英語を暗誦しました。単語を単体で覚える努力をした記憶はありません。とにかく、一つの文章を、意味を意識しつつ、丸暗記。その成果が出て、英語は学年では常に1番。高校入試でも100点を取り、地元で話題になったほどです。

この本の中で書かれていることと同じ勉強方法をやっていたんですね!この方法が大正解だったんだ、と古希を迎えたいま再認識し、筆者には遠く及びませんが、英語はもちろん、ドイツ語、フランス語、スペイン語も、毎日楽しく勉強し続けています。意味的に共通するそれぞれの単語の「似ているような響き」は、自分も感じていました。ああ、やっぱりそうだったんだ、なんていう感想が何度も出てきます。面白く読みました。筆者の他の本も、引き続き読んでいます。面白いです!

★★★★★語学習得とは熱意だ

いろいろな学習法も参考になりましたが、一番驚いたのはその熱意。
欲しいその言語の本を求めるために大使館に電話、発音を習得するため、その国のミスが来てるのでカセットテープレコーダを持って行って吹き込んでもらう、入門書を買ったら一度通読、そのあと5回ほど精読してマスター。単語は1000から3000円覚える。
その熱意にはまさに驚異と敬意を表さずにはいられない。それに比べれば、自分の言語取得に対する熱意はなんと低いことか。これを感じられただけでもこの本を読んで良かったとつくづく思いました。
やる気があればなんでもできる。きみにそれをやろうとする熱意が本当にあるのか、質問された気がしました。

★★★★★復刻版に感謝

昔、読んだ気がしますが、今回復刻版を買って3回読みました。
 英会話の習得に苦労する日本人が多い中で約10年間の間に30以上の言語に挑戦して、しばらく放っておいても忘れないというレベルまで上達した言語が20というのですからすごいと思います。
 基本は、その言語の入門書を半年程度の
短期間で学習すること。約500の例文を暗記すること。独り言で会話上達。文法書をしっかりと読んで正しい言葉を話すこと。最初の1000語から1500語を丁寧に学習すれば、自然に語彙力が増していくそうです。
 共感するのは、単語集を勉強するのは、無駄が多く、やらない方がいいという点です。私も1万語の語彙力突破を目指して5年間、英語の単語集の攻略をしようとしましたが、効果はあまりなかったと思います。単語集は、自分の語彙力を確認するのに使えるだけです。
 現在、複数の外国語を勉強していますが、勉強の仕方を改善しようと思います。

50年前の本が復刻版として出版され、語学学習を長年している方がやる気を取り戻したいと考えているときに読むべき本!語学を勉強し始めたときの熱意を思い出し、また、語学学習をしたくなる不思議な本ですね。

かなり古い自体のものなので、今ならば、インターネットを利用し、スマートフォンを利用するなどかなり便利になっている中、この著者の生きた時代よりも恵まれた環境で勉強できていることに幸せを感じつつ、やる気を取り戻せます。

著者の種田さんはどんな人なのか?

種田さん、1938年に広島で誕生しました。戦争の影が迫る4ヵ月前、家族と共に北海道へ引っ越し、そこで成長しました。父親のドイツ語学習の影響で、幼い頃から異国の言葉に興味を持つ環境でしたが、当時は学習法の選択肢は限られていました。

しかしながら、種田さんは好奇心と執着心を持ち、書籍やラジオ講座を駆使して、ほぼ自己流で英語を習得していきました。

高校2年のとき、種田さんはAFSの交換留学制度に合格しました。1年間のアメリカ留学中、フランス語やスウェーデン語など、複数の言語を独学で学び、その行動力には驚かされます。その後、東京外国語大学へ進学し、イタリア大使館での勤務を経てイタリア語も習得。大使館での経験から、ペルシャ語、トルコ語、オランダ語、朝鮮語、デンマーク語、ノルウェー語なども自己学習しました。

国際会議のサポートや通訳、翻訳の仕事に従事する傍ら、一時はアルクの月刊誌『ENGLISH JOURNAL』の編集長も務めるなど、種田さんの語学力は広範でした(当時は『The English Journal』という表記でした)。

渡米後も、通訳や翻訳を通じて語学力を活かし、2017年に永眠されるまで精力的に活動されました。

種田さんの人生を振り返ると、留学や外国語大学進学といった一般的な経路を辿りつつも、そのキャリアは一風変わっています。まるで言語の道場も流派も持たず、自身で磨き上げた技術のようです。

彼の特筆すべき点は、教えられるのを待つ受動的な姿勢ではなく、新しい言語を積極的に獲得していったことです。1つの言語を習得すると、それを次の言語の糧にしていきました。そして、その過程で彼ならではの独自の学習法が築かれていったのです。

この物語を読むと、心躍る冒険のような旅を感じることでしょう。種田さんの軌跡を辿ることで、言葉の魔法に引き込まれ、彼が手がけた著作を探し求めたくなるはずです。

語学学習の”初期のやる気”を思い出して勉強し直したくなる本!

「20ヶ国語ペラペラ 私の外国語学習法」は、異国の言葉を自在に操る種田さんの魅力的な学びの軌跡を描いた一冊。

彼の独自の学習法は、学び手の好奇心と粘り強さを最大限に引き出す秘訣が詰まっています。種田さんは、留学や大学進学とは一線を画し、自身で言語を習得する手法を編み出しました。その成果が、数々の国際会議や通訳、翻訳の仕事に結実。彼のストーリーは、語学学習をしているあらゆる年代の方に新たな可能性を感じさせるはず。

この本は、未知の言葉の世界への扉を開き、自分自身の限界に挑戦する勇気を与えてくれます。読み終えた後、私も自分の興味を追求し、新しい言語に挑戦してみたくなりました。種田さんの情熱と創造力に触れ、自分の可能性に気付かせてくれる、不思議な語学学習体験記です。

X(Twitter)の投稿レビュー

https://twitter.com/Lee22Emi/status/1681488386769686528

「外国語学習の背を押してくれる本📚」というのが、この本の内容を一言で説明していますね

「語学やるんだとこの本面白いなぁ」…ここは同感!

たしかに、最初の3ページの内容を読むだけで、この本を読みべき人と読む必要のない人を分けられますね

「昔のぶっとんだ青春記って感じで面白かった。」というのはこの本のレビューとして最高コメント!

「昔のぶっとんだ青春記って感じで面白かった。」…ぶっとんだ!という表現を使われる方が多いですが、この本を読んで、著者の熱量を感じると納得します。

ABOUT ME
minhe
30代後半の2008年、1週間の一人旅で初めて台湾へ行く。会う人みんな親切、かつ、この年に北京オリンピックがあったこともあり、中国語を勉強することを決意。仕事で使う機会なし、あくまでも趣味。2010年に中国語検定3級合格。その後、台湾の友人もたくさんできてSNSで交流しながら、あまり勉強せず。2018年くらいから、中国語学習を再開。2019年にHSK5級に合格。2023年3月に中国語検定2級に合格。今後は、HSK6級の合格を目指しつつ、中国語勉強関連のニュースを発信します。
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