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【僕はなぜ一生外国語を学ぶのか】感想・レビュー・口コミのまとめ!

外国語学習を続ける中で、伸び悩みの時期だったりスランプに陥り、ふと「なぜ外国語を勉強しているのだろう?」と考えたことはありませんか?「第2言語習得」が専門で日本語を含む10以上の言語を身につけてきたロバート・ファウザーさんの「僕はなぜ一生外国語を学ぶのか」は、そんな疑問に答えを見つけたい方、さらに、外国語学習のモチベーションを上げたい方にぜひ読んでいただきたい一冊です。

アメリカ人が韓国語で書かれた本なんて凄いですね。
韓国で出版された本を日本語訳で読めるなんて、とても贅沢ですよね。外国語を学習している方のモチベーションを上げたいときに、ぜひ読んでほしい本ですよ。

 

外国語を学ぶことは自分を成長させたり、新たな世界観を発見する素晴らしい方法ですが、時にはモチベーションを維持するのが難しいと感じられることもあります。著者のファウザーさんは、自らの経験をもとに、外国語学習が単なるスキルの習得ではなく、人生を豊かにする手段であることを深い洞察とともに語っています。

この本を読むことで、言語を学ぶ楽しさとその意義を再確認できるはず!新しい言語を習得する過程で、文化の違いや考え方の多様性を理解し、世界が広がる感覚を味わえます。さらに、学習を通じて築かれる新たな人間関係や異文化理解は、人生に彩りを加え、日常のルーチンに新しい刺激をもたらします。ロバート・ファウザーさんの言葉を通じて、私も語学学習のモチベーションが下がっているときに、初心を思い出して新たに背中を押してもらえた気がします。この本を読むと、語学学習をしている方は、次のステップに進む勇気を得られるかもしれませんよ。

「僕はなぜ一生外国語を学ぶのか」とは?


内容詳細
タイトル僕はなぜ一生外国語を学ぶのか
価格2,200円(税込) ※kindle電子書籍版:1,870円
ページ数 252ページ(188mm x 128mm)厚さ18mm
音声無し
文字色白黒
難易度無し
評価アマゾンのカスタマーレビュー/☆5段階中4.2(2024.8.14)

冒頭、世界の語学学習の歴史から始まるため少し固い感じもしますが、途中からは「大人になってからの語学学習」についての話しとなります。この本は、学生よりもむしろ、大人になってから語学学習を始めた人や、大人になっても継続して語学学習をしている人に刺さる本!個人的には、第5章(77ページ)以降から読み進めることをオススメします。

本の中に書かれている「昨日の自分が現れて、今日の自分を助けてくれる」という言葉は、語学学習をしていると「確かに!」と思わず言葉がこぼれてしまうフレーズで、楽しく読めました。語学学習をしていて、この本を目にした方が、どんな本なんだろうとこのブログを読んで、「やっぱり、この本を読んでみようかな」と思ってもらえたら、この本の一人の読者として嬉しいです。

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僕はなぜ一生外国語を学ぶのか 3選


私は中学・高校は学校の授業で英語を学習し、外国語に興味を持ちつつ、30代後半になってから中国語の勉強を開始して10年以上が経ち、さらに別の言語の学習にも興味を持っているけれども、なかなか勉強が進まない状況です。

SNSや、YOUTUBEなどで語学系の情報を楽しんでみている状況の中、もっと語学学習に対するモチベーションを上げたいと思っているときに、この本と出会いました。

多くの言語を学習しているファウザーさんの言葉や文章を読むことで、モチベーションを上げて、さらに別の言語にも挑戦しようと思っている状態で、この記事を書いています。

ここでは、中国語学習者の一人として、本の中で心に残ったフレーズや内容を3つ厳選して紹介します。
少しだけでもこの本の内容を知ることで、この本に興味を持つきっかけになれば幸いです。

オススメ部分①

★★★★★ 多くの学習教材で謳われている簡単な方法が、なぜ私には難しいのか?

誰もが身に覚えのある疑問だ。答えは簡単だ。「簡単な方法」という言葉自体に問題があるからだ。簡単な方法とは誰にとって簡単なのか?不特定多数のすべての人にとって簡単な方法というものが果たして存在しうるだろうか? そんな方法が果たして自分にも有効な確率はどの程度なのだろうか?
・・・以下省略

【引用:「僕はなぜ一生外国語を学ぶのか」のP.90-P.91より抜粋】

「自分に合った外国語学習の方向を主体的に探すこと」がどれだけ大切なことか!SNSが発達した世の中で、X(Twitter)やYOUTUBEなど、さまざまなものを通して、「こういうやり方はダメ」とか、「このやり方で〇ヶ月で合格した!」などと書かれていても、それはその発信者に当てはまるやり方であって、必ずしもそれを読んだ方や目にしている方に最適な方法ではないことは確かです。そのうえで、「楽しく学習を続けられる方法を探すことが、語学学習を継続するうえで大切である」ことを、この本を通して、何度も考えさせられました。この本の中で書かれている一節を借りるならば ”集中すべき事柄を選択して、「ハマる」ことの重要性”を痛感します。外国語学習をしている多くの上級者の方が、語学学習に「ハマっている」様子を何度も目にしたり感じることがあり、この「ハマる」ものを探すことが最も大切だと常に感じています。

オススメ部分②

★★★★★ ファウザー流外国語上達のコツ、それは多読

今度はもう一つの「どうすれば外国語が上手になるのか」という質問に対してお答えする番だ。・・・・僕の授業を取っている学生たちからも。数えきれないほど聞かれたものだ。そのたびに私はこう答える。

 「学びたい外国語の文章をたくさん読んでください」

そう、多読だ。僕の経験では新しい外国語の学習にこれが一番効果があった。もちろん僕一人の考えというわけではない。
・・・以下省略

【引用:「僕はなぜ一生外国語を学ぶのか」のP.123-P.124より抜粋】

これらの文章の後に、「多読」と「精読」の違い、さらに、どんなテキストを選ぶべきかについてもきちんと書かれていて、「多読」の重要性を知ることができます。
さまざまな学習法を目にする中で、何度も聞いたことがあるフレーズではありますが、この「当たり前のことを当たり前にやっている学習者がどれだけいるか?」と考えさせられました。私も、再度「多読」をきちんとするように勉強法を修正していこうと考えました。

オススメ部分③

★★★★★ 肝心なのは効率ではなく気持ちだ

多くの成人学習者は外国語を勉強しなければならない理由を論理的に羅列しがちだ。必要な費用と時間を計算して、ちょっとでも効率性を高めようとする。しかし、ほとんどは失敗に終わる。心を考慮しないからだ。
・・・以下省略
成人の外国語学習はこのようなやり方では長続きしない。僕らにとって外国語は趣味であり遊びであり、友人のような存在でなければならない。そためには、・・・以下省略

【引用:「僕はなぜ一生外国語を学ぶのか」のP.123-P.124より抜粋】

私は、個人的に、英語以外の語学を学習している成人の方に読んでほしい本だと思っています。多くの日本人は、中学から高校にかけて英語を学習します。おそらく、中国語や韓国語、その他の外国語を学習している日本人は英語を子どもの頃に学習した経験がありつつも、大人になってから別の言語を学習している方が多いと感じているので、こういった方にはぜひオススメしたい言葉がたくさん散りばめられた本です。

ここまでのオススメ3点以外にも。バックパッカー的な旅好きの人にはp.64-p.65。さらに、「外国語学習成功のための最強武器」を語っているp.131-p.132.
さらには「外国語と一生付き合う方法」のp.182以降など、ぜひ読んでほしい、ぜひこの本を読んだ人と、共有したい部分を抜き出すと、たくさんありすぎて書ききれません。

「語学学習のスタートラインに立った読者たちを応援する気持ちで書き始めた」という一節が本の中で語られていますが、語学好きの人にはぜひ読んでほしい内容です。ファウザーさんや、翻訳者のゆうきさんには、私の語学に対する熱量は程遠いですが、それでも楽しく読み進められて、勇気をもらえました。

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レビューの口コミが凄い!

★★★★★原著は韓国語

アメリカ人の先生が韓国語で書かれた本というところで尊敬させられます。京都大学でお会いした時は韓国語がおできになるなんて存じ上げませんでした。日本語、韓国語は非常に高いレベルでおできになり、その他にも言語を学習されているそうです。雪国、羅生門と日本語でも韓国語でも多読をされたようで、やはり多読は良いと感じさせられました。

★★★★★ 単なる個人の感想でないプロによる成人の外国語学習の極み

いわゆる個人の外国語習得本(何か国語ぺらぺら)本かと思いきや、今までの外国語習得の目的(エリート層の教養としての翻訳から実用目的へ)や教授法(オーディオ・リンガルからコミュニカティブ・アプローチへ)の変遷や、学校教育の一環として1対多数で教える方法から、1対1の指導法への変化など、読み応えたっぷり。しかも、それらに関連した古い写真や図版も多く大変興味を惹かれる。もちろん、振り返りシートも大いに役に立つだろう。ともかく、読んで全く損はない。これから自分がどんな外国語(英語でもいい)を身につけて行こうと考えているか、あるいはまったく考えてもいないかにも拘らず、読む価値あり。

★★★★★ 避けられない苦労なら楽しめ~新たな外国語学習、学び直しする人にも励みになる良書~

翻訳者のSNS投稿を見て、発売直後に読んだ。ミシガン州の高校でのスペイン語、日本語(ミシガン大学で専攻)、韓国語、ドイツ語、50代からのスペイン語の学び直し後のイタリア語を始めた著者による外国語学習をめぐるライフ・ヒストリーの良書。40年ぶりに学習を再開されたスペイン語と、50代に入ってから始められたイタリア語学習のワクワク感のお裾分けをいただいた。ヨーロッパ言語ポートフォリオに基づく著者のスペイン語とイタリア語の「外国語振り返りシート」が大いに参考になる。
 本居宣長『うひ山ぶみ』が説く才能の無さ、学び始めるには遅すぎること、時間が作れないことを嘆いていらっしゃらない作者の外国語学習を楽しまれる姿勢、新たな外国語の使い手になることで新たなその言語を話すアイデンティティーが形成される下りには膝を打った。翻訳文体が親しみやすく、ハングルや中国語表記の説明もあり、韓国語の初学者として、参考文献にある著者の韓国語著作が解読できたことを嬉しく思った。(2023.12.10)

X(Twitter)の投稿レビュー


私は個人的に中国語を独学しているため、この本が出版されたときにすぐに情報をキャッチできませんでした。しかし、中国語Youtuberの李姉妹がX(旧Twitter)で次のように呟いているのを目にして、すぐにブックマーク!しばらくしてから思い出して仕事休みに合わせて購入して一気に読破しました!

次の投稿では、目次を通して、どんな内容が語られているのかを一部知ることができますね。

この本を翻訳したゆうきさんとは全く面識がないのですが、中国語学習をする中でSNSを通して存在は知っていたので、李姉妹の投稿だったり、ゆうきさんの名前の相乗効果で、私の購買意欲が駆り立てられた部分があります。

次の投稿のように、出版時はイベントなどもあったらしい・・・。知っていたら、ぜひ参加してみたかった・・・。

次の投稿のYES/NOチャートをみると、やはり、第1章から読み進めるよりも、むしろ後半から読むよほうが良い気がします。1ページ目から読むことも良いですが、目次を見て、興味のある内容から読んでみるのもアリ!では?

帯に書かれている『人生を一緒に歩く外国語は多ければ多いほどいい!』は、私がこの本を読もうと思えた一言でもあります。現在、中国語を学習している中で、他の言語にも興味を持ち、さらに年齢を重ねてからも語学学習を趣味としていきたいと思えたフレーズでした。

語学学習に楽しみとして続けている方は、ぜひ手に取って読んでみてほしいオススメの1冊です!

ABOUT ME
minhe
30代後半の2008年、1週間の一人旅で初めて台湾へ行く。会う人みんな親切、かつ、この年に北京オリンピックがあったこともあり、中国語を勉強することを決意。仕事で使う機会なし、あくまでも趣味。2010年に中国語検定3級合格。その後、台湾の友人もたくさんできてSNSで交流しながら、あまり勉強せず。2018年くらいから、中国語学習を再開。2019年にHSK5級に合格。2023年3月に中国語検定2級に合格。今後は、HSK6級の合格を目指しつつ、中国語勉強関連のニュースを発信します。
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