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【副詞の”也”と”都”】中国語文法講座!例文で使い方解説!位置や順番を確認しよう!
中国語検定やHSKなどの試験のために中国語の勉強をしていたり、中国語で文章を作ろうとして、”也”と”都”を文章のどこに入れたらよいのか迷うことがありますね。
ちなみに、
”也”は「~も」という意味。
”都”は「全て、みな、いずれも」という意味。
の副詞です。
私も語順整序問題などを解いていると特に、これらを文章のどこに入れるのか迷うことが多いです。
実は、”都”と”也”を同時に使用するとき、つまり「~も全て」という意味になるのですが、このときの語順は…
「也都」という語順! ”也”が必ず”都”の前に来ます。
(個人的には”也[yě:いえ]”と”都[dōu:どう]”の「い」と「ど」を『五十音順』で考えて、五十音順の先にくる「い」、つまり、”也[yě:いえ]”が先にくると、強引に覚えています。わかりづらいですね。何か面白い良い暗記法があれば知りたいです…)
そこで、副詞の”也”と”都”について、今後迷うことなく使えるように、いろんな参考書を読み漁ったのでまとめておこうと思います。
まずは、試しに中検3級の以下の問題を考えてみてください。
【中国語検定3級 第47回 第3問】
①~④を並び替えて[ * ]に入るものは?
(8)この夏休みわたしはどこへも行かなかった。
这个暑假,我[ ][ ][ * ][ ]。
① 去
② 哪儿
③ 没
④ 也
正解できたでしょうか?
こういった問題では、副詞をどこに入れるかが悩みどころですね。
これらの悩みを解決すべく、副詞の語順についてまとめておきましょう。
副詞(”也”と”都”など)の位置は、基本的には用言の前!
「不」「也」「都」「很」「没」などのような副詞は、基本的に用言(つまり動詞や形容詞)の前におきます。
まずは、よく目にしているのに普段は意識していないと思われる「わかりやすいもの」から考えてみましょう。
例えば、「不」と「没」を見てみましょう。
これは両方とも否定の意味を表す副詞です。
(例文)
我不是美国人。「私はアメリカ人ではありません」
我不想去学校。「私は学校に行きたくない」
她昨天没来。「彼女は昨日来なかった」
「不」と「没」も、動詞の前に置かれていますね。
その他に、副詞の”很”を見てみましょう。
今天很热。
jīn tiān hěn lěng
「今日は(とても)熱いです」
これは「”热”(熱い)」つまり形容詞の前に置かれていますね。
もう一度、まとめておきましょう。
副詞(”也”と”都”など)の置かれる位置の注意点
中国語の副詞は、日本語の副詞と違って、その置かれる位置がほぼ固定しています。
よく中検の試験問題にも出てくる”也”を例として確認してみます。
これは日本語の「も」みたいなものですが、日本語だと
・私はラーメンも食べたい。
・私もラーメンを食べたい。
は、「も」の位置が違います。言っていることも少し違いますね。
しかし、中国語だと、この2つは同じ言い方になり
我也想吃拉面.
と言います。
「ラーメンも」という日本語につられて”拉面也”とはできません。
では、上記2つの日本語の違いを表現できなくなるのでは?と思う方も多いですが、実際には、前後の文章により、それを説明することで相手には伝わります。
一つのフレーズだけではなく、前後の文脈から会話が成り立つからですね。
连…,都/也…
Zhè zhǒng shì lián xiǎo hái’ér dōu zhīdào.
「こんなこと子どもでさえも知ってます。」
”连…,都/也…”については、次の記事で例文を用いて詳しく解説しているのでご覧ください。
一点儿也不~
中国語検定の問題の文章内にも登場しているので、その問題を見てみましょう。
【中国語検定2級 第99回 第3問(2)】
⑵我跟他一点儿也不( ),他的事儿我不太知道。
①熟 ②热 ③红 ④白
(日本語訳)私は彼と少しも接点がないし、彼のことを私はあまりわからないよ。
(正解)①熟
一点儿也不~:「少しも~ない」とか「一つも~ない」という意味です。
この表現は良く使うと思うので、いくつか例をまとめて書き出してみましょう。
いろんな言い回しをまとめて並べると、覚えやすいですよね。
一点儿也不累。「少しも疲れていない」
一点儿也不影响。「少しも影響を受けていない」
一点儿也不生气。「少しも怒っていない」
一点儿也不错。「全くそのとおりだ」
一点儿也不错。「少しも間違っていない」
一点儿也不冷。「少しも寒くない」
疑問詞+”也/都”+…
「疑問詞+”也/都”+…」の形を例文を通してみてみましょう。
我们班谁都没去过美国。
「私たちのクラスの人は皆、アメリカに行ったことがない。」
这个字太难了,我怎么也写不对。
「この字は難しすぎる。どうしても正しく書けない。」
她是个爱运动的人,什么运动都喜欢。
「彼女はスポーツが好きな人です。どんなスポーツでも好きです。」
周末哪儿也不想去,只想在家睡觉。
「週末、どこへも行きたくない、ただ家で寝ていたい。」
上記を見ながら、副詞”也/都”の位置も、もう一度、注意してみてください。
すべて、動詞や形容詞の直前に置かれていますね。
何度でも確認しておきますね。
「不」「也」「都」「很」「没」などのような副詞は、基本的に用言(動詞や形容詞)の前におきます。
もう副詞の位置は大丈夫ですよね。
では、中検の過去問でこの形を見てみましょう。
【中検3級 第100回 第3問】
(7) わたしは疲れているので,何も食べたくありません。
我很累,[ ][ ? ][ ][ ]。
①都 ②吃 ③什么 ④不想
実は、この”什么都不想~”という表現は、中国語検定3級 第98回 第2問(5)でも出題されています。
※過去の類題
【中国語検定3級 第98回 第2問(5)】
⑸我( )不舒服,什么都不想做。
①一点儿 ②一会儿 ③有点儿 ④一下儿
【答】③有点儿
上記の詳しい解説は、中国語検定3級 第98回 第2問(5)の記事をご覧ください。
”再也+(否定形)”
”再也+(否定形)”で「もう2度と~しない,これ以上~しない」の意味です。
これを用いた中検の過去問を見てみましょう。
【中国語検定2級 第48回 第2問】
2 ⑴~⑸の中国語①~④の中から、正しいものを1つ選びましょう。
(1)
① 我更也吃不进来了。
② 我更也吃不下去了。
③ 我再也吃不进来了。
④ 我再也吃不下去了。
”更也”という言い方はないので、③と④のみに絞りこみでができます。
”下去”は動作の継続を表し、”吃不下去”で「食べ続けることができない」の意味!
”吃不进”という言い方は成立しません。
副詞に着目して問題を解く!
【中国語検定2級 第51回 第2問 後半】
中国語①~④の中から、正しくないものを1つ選びましょう。
(7)
① 我借给了他只几本参考书。
② 我给他只借了几本参考书。
③ 我只帮他借了几本书参考书。
④ 我只借给了他几本参考书。
まず、問題文の確認ですが「正しくないものを1つ選ぶ」問題です。よって、上記の4つのうち、3つの文は正しい文章です。
正しくない文章を選ぶ!問題ですよ。
ところで、上記の問題の中には、”也”や”都”という副詞はないですね。
違う副詞が入っているのですが、副詞の位置に着目するだけで解ける問題です。
必ず自身で考えてから、答えを見てくださいね。
”只”は副詞なので動詞の前に置く!
この情報だけで、①が間違いと判断できます。
副詞の最も有名なものは”不”。否定を表す副詞ですね。副詞の置き場所を覚えておく方法は…。
先ほど、触れた内容をもう一度書き出しておきましょう。
例えば、”我不是中国人。” のように”不”は動詞”是”の前にあることを思い出すと、語順正誤の問題では副詞の場所を思い出しやすいですね。
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